ナスカ、僕のところに来てくれて、ありがとう。
このブログを読んでくださっている方に、悲しいお知らせをすることを、お許しください。

7月2日の夜、愛猫ナスカが永い眠りにつきました。

腎不全でした。

最期は、僕の枕のすぐ近くに来て、ほぼ眠るように横になっていました。ずっと撫でながら、「ナスにゃん、いい子だね。愛してるよ。」と声をかけながら看取ることができました。


夢のように可愛く、そして、とても愛情の深い子でした。

大人になっても遊ぶことが大好きで、夜は僕の枕の横で一緒に寝て、日中は何か作業をしていればピョンとひざに乗ってきてくれました。朝は僕の周りを行ったり来たりスリスリしながら喉をゴロゴロ鳴らして、おはようの挨拶をしてくれました。ザラザラの舌で僕の眉毛をつくろってくれるのが、痛いけど嬉しくて、されるがままになっていました。

人が大好きで、うちに誰かが来ると、初めての人でもいつも嬉しそうに大歓迎する子でした。

言葉はなくても、すべてを「ニャーン」という声のニュアンスや、表情、しっぽの動き、全身で伝え、僕の心を読んで行動するので、小さくてモフモフした人と一緒に暮らしているようでした。

音楽も好きで、僕がギターを弾いたり歌ったりすると、聴こえやすいところに座って、時々、耳やしっぽを動かしたりしながら、気持ちよさそうに目をつむって聴いてくれていました。

ある日、ボンジョビのヘタクソなモノマネをして歌っていると、足をガブっと噛まれたこともありました(笑)似ていなかったからなのか、聴き苦しかったのか、あるいはその両方かもしれません。どちらにしろ、ちゃんと音楽として聴いていてくれたんだなと思います。


腎不全と診断された時、最初は意味がわかりませんでした。

体重が減ってゆくナスカを抱いて、どうしてこんなに可愛いのにこんな目にあわなくてはならないのか、と理にかなわぬことを思ってひとりで大泣きしました。

小さな後悔ばかりがよぎる日々でした。これまでどんなに精一杯、愛情を注いだつもりでも、もっとああすればよかったのかもしれない、こうすればよかったのかもしれない、という考えが頭の中を埋め尽くしてしまうのです。

最初は病院の先生に出来る限りのことをしていただきました。先生もスタッフもとても良い方々で、ナスカのことを大事に思ってくれているのが伝わってきました。ベストを尽くしてくれました。
しかし、病状は一進一退を繰り返しながら、次第に悪くなってゆきました。

ナスカのためならどんなことも厭わない。当たり前にそう思って出来ることをしていたけれど、ナスカが本当に何を望むのか、もっと深く考える必要があると思いました。

本当は目の前の大きな悲しみから逃れるために、自分を責めることでごまかしているのではないかと気づきました。後悔などしている場合ではない。どれだけ愛情を注いだとしても、手を尽くしたとしても、どうしようもないことがあるのだと、お別れを受け入れなくてはならないのだということを、少しずつ理解し始めました。

自然の摂理に逆らおうとしていた僕よりも先に、ナスカは気高く、全てを受け入れているようでした。ナスカの苦しみを僕の愛着で引き伸ばしてしまわないように、なるべくストレスにならない範囲で治療をしてもらい、先生と相談しながら、できるだけナスカが楽に過ごせる形を考えながら、精一杯の愛情を注ぎながら、残りの日々を大切に過ごしました。


僕にもいつか死が訪れる。その事実がむしろ安らかな救いになるような、そんな深い悲しみが、この世にはあるのだと知りました。

幸せな、あまりにも幸せな9年間でした。


ナスカに出逢う前は、猫なんて気ままな、可愛いだけの動物だと思っていたけれど、小さな生き物が、どれほど深い愛情を持ち得るのか、僕に教えてくれました。

このブログを通して、ナスカのことを好きになってくれた方、ありがとうございます。ナスカはとてもよく人の心を読むにゃんこだったので、想ってくれた気持ちは、きっとナスカに届いていると思います。

そして、僕の親バカにつきあってくれて、ありがとう。
ナスカはずっと僕の大切な家族なので、これからも親バカは変わりません。

僕は、甘えてきてくれたり、無防備に眠るナスカの姿を見て、いつも幸せを感じていました。
”幸せ”というものをそのまま生き物の姿にしたような、僕にとって、ナスカはそんな存在でした。

つまらないことでいちいち苦しんだりしながら生きていた僕に、ほんとうは、いま、この瞬間瞬間が、すべて幸せなんだということを、ナスカは9年間ずっと、僕に見せ続けてくれたのかもしれません。

悲しみに押しつぶされて僕がいつまでも止まっていることを、ナスカは望まないと思うので、できるだけ日々を大切に、前を向いて生きようと思います。


ナスカ、本当に、本当に大好きだった。

どうか天国で安らかに過ごしてくれていますように。

僕もしっかり生きて、それから死を迎えたなら、その時はナスカに会えるといいな。


ナスカ、僕のところに来てくれて、ありがとう。


by mori_hirotaka | 2017-07-16 23:29 |
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